| 高谷大一
コンクール審査員 パート2
今日二日目の審査員をやって来ました。
小学校の3年生から6年生のダンサーたちの審査です。
皆さんとても真剣に取り組んでいて、一生懸命な様子に若いエネルギーを感じました。
しかし、最近の子供たちはスタイルが良くなりましたね。
驚くほど手足が長く、顔も小さく、昭和30年代初頭に生まれた私の世代には考えられないプロポーションの子供たちが沢山いました。
しかし、まだ小学生、自分の手足を自分で使いこなせていない印象を受けました。手足に軸が振り回されてコントロール出来ていないんですね。
やはり、お腹、背中の体幹のトレーニングは必要だと痛感します。
そこで指導者の問題があると思います。こういった時期にはあまり高度なテクニックは要求せず、基礎をキチンと習得させた方が将来的にその生徒さんの上達につながるのではないかと思いました。
もう一つ、今日も小学校6年生で、すでにヴァリエーションだけは完成しいる、小さな大人のような踊りを披露した人が何人かいました。表情もテクニックもとても上手なのですが、私にはやや指導者が作り込み過ぎているように感じました。おそらくとても細かいご指導なさっているのだとおもいます。
それはそれで、コンクール的には高い得点を獲得できるので悪い事ではないと思いますが、あまり指導者が作り込み過ぎないで、ダンサー本人が役柄を理解した上で自然に出る表情が大切だと思います。
バレエの基礎トレーニングとは技術的な事だけでなく、表現者としての心のトレーニングも必要だと思います。
長時間の審査は公平を期するため、ずっと気を張っていなければならないので大変ではあるのですが、参加者の皆さんからバレエが大好きという事がとても伝わって来て、バレエ業界に携わる人間としてはとても幸せな時間でした。